公益社団法人 法皇青年会議所 公益社団法人 法皇青年会議所

第27代理事長 坂上 慶浩

第27代理事長 坂上 慶浩

Introduction はじめに

7年前に訪れた人生の転機。 転職と入会が同じタイミングとなり、戸惑いと不安を抱えながらも新しい世界に踏み込む期待感に溢れていたことを記憶しています。 この7年という歳月を振り返ると、私自身結婚し子どもが生まれ、仕事ではサラリーマンから執行役員となり、それぞれに変化がありましたが、 私としては一貫した思いのままに突き進んで参りました。 「反求諸己」という言葉をご存じでしょうか。中国の故事で、何か行動をして良い結果が得られない時は、その原因を自分自身に求めて反省するという意味です。 何事においても目標を持つことは大事だと思いますが、達成へのプロセスで特に上手くいかない時は、しばしば他責思考に傾くことがあります。「相手が悪い」 「どうして〇〇してくれないのか」など、そうした考えに対して私は「自分が出来ることを全てやり切ったのか」と自分自身に問いかけるようにしています。 一つの方向を試して上手くいかない時には別の方向から試すことや思考の転換をして、目の前に立ちはだかる壁に向き合い突破してきました。 そうした姿を見てくれていた人が次のチャンスを与えてくれたこともありました。周りを変えようとするよりも、 自分の出来ることを考え行動した方が実行の可能性が高く生産的であると気づかされたのです。そして、一生懸命挑戦する人の姿は、周囲に気づきを与え相乗効果を生み出すことでしょう。。 そうした経験や学びから自分の言葉と行動に責任を持ち邁進していく覚悟と決意を意味する「立心」を今年度のスローガンとさせて頂きます。

立ち向かう

22年度スローガン「彩る」が示したように、人との出逢いや活動により自分の色を変化させたり自身と向き合う事で自分の色を再確認することができました。 各々が自分のカラーを見つけられた今こそ、原点に立ち返る必要があるのではないでしょうか。同じ時間で同じ道を、足元を気にしながら歩くか、 空を見上げ虹を探しながら歩くか、スマホで日々溢れ出す情報を集めながら歩くか、それとも周囲の人をより深く観察しながら歩くか、それぞれの歩き方により人生は大きく変わってきます。 私のスタンスは、経験に勝る財産なしという考えに基づいています。直進ばかりではなく回り道をしたり、時には足を止め周りを見渡し、問題を見つけた際には解決策を探します。 ポジティブという言葉に乗じて置き去りにしている問題はないだろうか?ネガティブな思考から生まれる不安を払拭する過程にも成長のチャンスはあります。 大事の前の小事を念頭に置き、見過ごされがちな小さな問題からも目を背けずに立ち向かいます。 経験とは過去のものですが、前進する上での最大の糧となります。歩き始めた幼い子が、転びながらその歩みを確かなものにしていくように、 経験の積み重ねが人間の幅となり、進むべき方向の道標になっていくのではないでしょうか。 スタート地点で観える景色は同じでも、5年後10年後の景色が一人ひとり違って見えてくるのは努力次第。自分次第なのです。この先そこにどんな自分が立っているのかも見てみたいものです。

視座を上げる

同じものを見ても、立場や環境により見え方は異なります。この数年、コロナ禍における環境の変化を皆さんはどう捉えたでしょうか。 当たり前のことが当たり前でなくなり、ウィズコロナという共通認識のもと、それぞれの生業をリバランスしてきたと思います。 青年会議所という集団で考えると、幅広い業種のメンバーで構成されていることは我々の大きな強みとなるでしょう。 様々な角度からの思考や物事の捉え方に触れることは、視野を広げることができる絶好の機会です。 仕事は盗むものと言われるように、個性豊かで経験豊富なメンバーから学べる事、真似できることが沢山あるはずです。 ぜひ積極的に参画し、活動経験を家庭や仕事に還元し地域と社会に貢献できる付加価値を生み出してください。 情報の共有や交流することで柔軟性を磨き、組織全体の視座を高めていくことを目指していきましょう。

同志の取り組み

事業の企画・運営に関しては、各委員会により行われていますが、何事においても当事者意識をもって取り組むことが必要であると考えます。 担当委員会外の理解不足や人任せという認識からの脱却を目標に、一人ひとりの当事者意識の向上と横の連携の強化に努めます。 委員会ごとに取り組みは違っていても、青年会議所という大きな枠組みの中に所属している限り、他委員会についても目を向け行動を起こすことで、 全体の結束や一体感、また 助け合いも生まれます。JCが掲げる3信条の一つ「同志を貫くフレンドシップ(友情)」に基づき、先輩方が切り拓いてこられた道を未来に繋げ、 伝統を受け継ぎながら時代に沿った活動を続けていくことは、人の力なくしては成し遂げられません。私自身の経験からも、 困った時に先輩が手を差し伸べ引っ張り上げてくださったことや、友人や後輩に頼み事をして力を貸してもらったことがあり、その必要性を実感しております。 青年会議所の最大の魅力である人の繋がりを止めないためにも会員拡大が重要課題です。特に今年度から来年度にかけては卒業予定者が多く急務となっています。 会員拡大委員会だけの役割と捉えず、一人ひとりが法皇青年会議所の繁栄をかけて取り組む必要があります。 創立30周年、更には40、50周年と続いていくように、コロナに阻まれ希薄になっている友情の精神を今一度見つめ直す時がきたのかもしれません。

意識を上げる

青年会議所は地域づくりや人づくりを目的に様々な事業を行っていますが、私の感覚では団体としての意義や目的が周知されていないように感じます。 では、認知度を上げもっと応援して頂ける団体にしていくためにはどうすれば良いのでしょうか。 私たち一人ひとりは青年会議所の一会員ですが、元をたどれば、多くの会員が会社や家族を代表して所属活動をしていることになります。 常にその意識をもち行動することは少し窮屈なことかもしれませんが、バッジを外している時も会員であることを根幹に捉えることで、 心持ちが言動と行動に表れ、そうした小さい取り組みが状況を変化させることがあるのです。身近なところで考えると家族や社員の存在はいかがでしょうか。 日頃から感謝の気持ちを表していますか?ありがとうを言葉で伝えていますか?当たり前の事を当たり前と思わないことが最初の第一歩だと思います。 会員一人ひとりが意識を持ち続け積み重ねていくことで良好な人間関係の構築に加え青年会議所のイメージアップにも繋がっていくことでしょう。

結びに

仕事に必要なスキルの中で、技術力と人間力が重要であると考えます。技術力とは、ある分野においての専門的な知識や技術をもち、与えられた課題を的確にこなす能力。 一方の人間力とは、相手の立場に立って物事を考え、相手をその気にさせて自発的に動かす力です。後者は、意識を変えることで伸ばすことが可能な力です。 現状を把握しながら、何が求められているか、どんな問題が起きているか、といった課題を見つけ、その解決法を編み出すには周りを観察しニーズを見つけ出す人間力が欠かせません。 リーダーとして物事を動かす場合でも、周りの人間を巻き込み意欲を高めながら共通の目的に向けていくという意味で人間力が求められます。 今後の活動を通し、観察力を養い人間力を磨き、法皇青年会議所と地域の発展の足掛かりとなるよう全力で取り組む所存です。 微力ながら精一杯務めさせて頂きますので、1年間どうぞよろしくお願い致します。

基本方針

  • 青年会議所活動と魅力の情報発信
  • 相互啓発と総合力向上のための会員拡大
  • 地域社会に寄与できる夢溢れる人財の育成
  • 地元愛を醸成し、持続可能な地域社会の構築

※JCI・・・Junior Chamber Internationalの略。青年会議所の意。

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